2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書メモ】2016年2月 ①陰陽師

<読書メモ 2016年2月 ①> カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。 『陰陽師』夢枕獏 陰陽師の一巻を会社の共用本棚で発掘。ラッキー。 あれ?酒に「ささ」というルビが無いな。 別に良いのだけど…。 博雅と晴明、いつも庭の草木を堪能しながら酒(ささ…

『アコーディオン弾きの息子』バスク文学

『アコーディオン弾きの息子』 ベルナルド・アチャガ 金子奈美:訳 作者のアチャガは1951年生まれ。 「話者数が百万人にも満たない母語で創作をしながら 世界的な高評を博している稀有な作家」だそうです。 バスク語は、スペイン・バスク地方に伝わる 歴史の…

『時の子供たち』王道かつ強いSF作品

『時の子供たち』 エイドリアン・チャイコフスキー 内田昌之:訳 ザ・SF〜!という感じのSFです。 満足である。 進化したテクノロジーの末に自滅した人類。 その後の数千年後から、何世代にも渡る壮大な物語。 古代人類がテラフォーミングした惑星で、 独自…

【読書メモ】2016年1月 ⑤ 池波正太郎

<読書メモ 2016年1月 ⑤> カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。 『人斬り半次郎 幕末編』池波正太郎 薩摩藩の中村半次郎、後の桐野利秋が主人公の幕末伝。 上巻は維新前の若年時代を描く。下巻は「賊将編」。 桐野利秋と改名した後、明治政府初の陸…

【読書メモ】2016年1月 ④ アメリカ的ミステリ

<読書メモ 2016年1月 ④> カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。 『ブルー・ブラッド』デイヴィッド・ハンドラー 北沢あかね:訳 32歳の男やもめ、人付き合いが苦手な映画批評家ミッチ・バーガーと、 黒人ドレッドヘアで気が強いマイノリティ警部補・…

『あのこは貴族』山内マリコ

『あのこは貴族』山内マリコ 松濤の実家に住み、婚活に励む現代の「貴族」な華子の物語。 ちょっと乾いたトーンの三人称なのが良い感じ。 「東京の中心のごく一部」に住む彼らの生態を語るスタイル。 ナショジオっぽい笑 26歳、恋人にふられ、仕事も辞め、暮…

『チェスナットマン』北欧どうかしてるぜ系ミステリ

『チェスナットマン』 セーアン・スヴァイストロプ 高橋恭美子:訳 北欧どうかしてるぜ系ミステリである。 個人的には主に『ドラゴンタトゥーの女』で構成されるジャンルですが。 『チェスナットマン』は、 デンマーク・コペンハーゲン警察が舞台のミステリ…

【読書メモ】2016年1月 ③『人体工場』

<読書メモ 2016年1月 ③> カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。 『人体工場』仙川環 1月18日大雪。京浜東北線のろのろ運転。 というわけで、往路でほとんど読みきった。 遠いよ弊社。 それはさておき、癌の治療に使えるタンパク質を 尿から取り出す…

『すみれ荘ファミリア』凪良ゆう

『すみれ荘ファミリア』凪良ゆう 主人公の幸薄な和久井さんが管理人を務める下宿すみれ荘に、 感情が薄くて謎な人物・芥(あくた)が転がりんでくる。 というところから始まります。 作者のプロフィールにBL出身と書いており、 そういうのは別に良いのですが…

『マーダーボット・ダイアリー』はい、星5つです!

『マーダーボット・ダイアリー』 マーサ・ウェルズ 中原尚哉:訳 これはいいぞ! ☆5つだ!!! 妙に自意識高い、拗らせ気味の、なかなか有能なアンドロイドが ぶつぶつ言いながらがんばります。 最高ですね笑! 創元SF文庫から、上下巻で刊行されていますが…

【読書メモ】2016年1月 ② おそロシア…

<読書メモ 2016年1月 ②> カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。 『チャイルド44』トム・ロブ・スミス ソビエトって寒い。絶望しかない。共産主義怖い。 とはいえ、この小説は面白かった! これがデビュー作(しかも28歳の作品)ってすごい! 恋愛と…

【読書メモ】2016年1月 ① 藤田宜永

<読書メモ 2016年1月 ①> カッコ内は、2022年現在の補足コメントです。 『左腕の猫』藤田宜永(よしなが) 藤田嗣治(つぐはる)って文章も書いてたのか~!と思ったよ。 薄々、違うって気づいていたけど。 表紙も明らかに意識してるタッチの猫のイラストだ…

『蛇の言葉を話した男』エストニア御伽噺

『蛇の言葉を話した男』 アンドルス・キヴィラフク 関口涼子:訳 エストニアのおとぎ話のような物語。 かなり分厚いんですが、 強烈なキャラクターや、ヘンテコエピソードが 次から次へと出てくるので あっという間に読めました。 かつては森に住み「蛇の言…

『幻夏』太田愛

『幻夏』太田愛 作者の小説2作目。 『犯罪者』の主人公トリオが今回も活躍します。 今回のテーマは冤罪と、日本の警察と司法制度について、かな。 一作目も凄いけど、こちらも凄い!凄いわ〜!おもしろい!! 相馬の幼なじみの尚(なお)が今回の裏主人公の…

『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』今村翔吾

『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』今村翔吾 明和年間の火消しの物語。 作者は2017年にこの作品でデビューし、 シリーズもので11巻まで出ているみたいです。 執筆ペースがすごいな笑 貧乏藩のお抱え火消し組の人情物語。 この時代の実在人物、長谷川平蔵や田沼意次も出…